ドローン測量とPPK:産業用ドローン最新トレンドウォッチャーVol.25

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月に一度、キーワードを元に最新の産業用ドローンのトレンドを追いかけていく本企画。第25回のテーマは「ドローン測量とPPK」です。測量領域におけるドローンの活用は、当サイトでもこれまで多く紹介してきましたが、新しいトレンドのひとつとして「PPK」というキーワードが浮上してきています。今回はこの「PPK」とドローンを組み合わせるメリットを中心に紹介していきたいと思います。

ドローン測量とPPK

測量分野にドローンが活躍するようになって既に数年が経ちますが、その間にドローンを活用した測量に関する技術は大きく進化しました。その中で、測量にドローンを使うようになり、従来の地上から人間の手で測量したり、軽飛行機から測量をしていた時代よりも相当の効率化が図れるようになりましたが、それでもさらなる効率化、簡素化を求めて、新しい技術を取り込んでいく流れは止まっていません。

そんな中、ドローンを活用した測量の中で注目されているのがPPK測位方式を取り込んだ測量システムです。

PPKとはPost Processing Kinematicの略で、後処理キネマティック方式と呼ばれる測位方式になります。従来は地上に多くの評定点や検証点を設置し、その位置を元に自己位置を測位していましたが、この方法では衛星から位置情報データを受信し、その取得したデータを電子基準点から提供される位置情報と組み合わせて後処理補正をかけることで、より高精度な位置情報を取得することができます。これにより、評定点の設置は任意となり、検証点も少ない数の設置で済むようになります。

最近では、この測位方式を既存のドローンに組み込むことができるパッケージがリリースされてきています。例えば世界で活躍しているDJIのドローン「Phamtom4 Pro」や「Phantom4 RTK」にユニットを組み込むことができるものもあり、さらにPPK専用の後処理補正ソフトも合わせてパッケージ化されています。

PPKを活用するメリットとは?

まず、なんといっても評定点を設置しなくて良い部分でしょう。作業の効率化というだけでなく、評定点を設置できないような狭隘部といった危険な場所でも、高精度な位置座標の情報を取得することができます。これにより、より危険性を軽減した形で測量をおこなうことが可能です。

また、測位方式が仮想基準点を用いた後処理補正方式なので、現場でインターネット環境を必要としないこともポイントのひとつです。Wi-Fi環境の入らないような山間部や狭隘部でもこの方法を使うことができるのは大きなメリットではないでしょうか。もちろん、基準局の設置も必要ないことも見逃せないポイントです。

上記のようなメリットは同時に作業の効率化にも大きく貢献してくれます。多くの評定点を多く設置することは、現場作業において非常に大変であり、手間のかかる作業です。これらのプロセスをなくすことができるのは、作業の効率化や簡素化に大きく貢献してくれるはずです。

そして、一般的にリアルタイム処理方式であるRTK測位方式より、後処理方式のPPK測位方式のほうが測位精度が高いと言われています。環境に依存されず、作業の時間やコストを削減できる点も加味すると、PPK測位方式の良さが理解頂けるのではないでしょうか。

まとめ

今回はドローンを活用した測量の最新トレンドとしてPPK測位方式を紹介させて頂きました。最近ではDJI製のドローンに搭載できるユニットが登場し、さらにソフトウェアも充実してきたため、PPK測位方式を採用する現場も増えてきているようです。メリットも多く、日本の狭く山間部が多い国土における測量や効率化を考えると、PPK測位方式がもたらす恩恵は計り知れないものがあるのではないでしょうか。

今後もCOMP-REXではドローンを活用した測量の最新トレンドを紹介していきたいと思いますので、ぜひご期待ください。

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