ドローンを使った空撮がすっかり定着しつつある昨今。
機体もどんどん高性能になり、手軽に美しい映像を撮影することができるようになりました。
機体の安全性も大きく進化し、さまざまなフライトモードを駆使して、自分の理想的な撮影をワンタップでおこなえるようになってきたのは、まさにテクノロジーの進化の賜物ではないでしょうか。
しかし、そんなドローンも結局は人が飛ばすもの。
ちょっとしたミスやウッカリが大事故につながる可能性も十分にあります。
そこで今回はドローンで空撮をおこなう際に気をつけたいポイントを5つ紹介します。
ただ飛ばすだけでなく、撮影という要素が入ることでドローンの飛行はさらに難易度を増します。十分に注意して快適な空撮を楽しんでください!
Contents
ポイント① 後進での撮影は周囲の安全に十分に注意する
機体をバックさせながら空撮するテクニックは、迫力のある空撮をおこなう上でよく使われる手法です。
特に自動車の撮影や手前から地表スレスレをナメるようにバックで撮影し、そのまま上昇していくパターンは、多くの空撮で使われているのを見ます。
そういった撮影をする際に注意したいのが、後進する先の状況の確認です。
カメラからのFPVの映像だと被写体は捉えていても、自分の機体の進行方向(機体の後ろ側)を確認することができません。
こういった場合はFPVに頼らず、目視で自分の機体の進行方向の状況をしっかりと確認する必要があります。
FPVは非常に便利ですが、特にワンマンの際に周囲の状況を把握しづらくなりますので、注意する必要があります。
ポイント② 降下しながらの撮影は降下率に注意する
上空から降下しながらの撮影時に注意したいのが降下率です。
ドローンは基本は固定ピッチですので、降下する際はモーターの回転を少なくして降りてくることになります。
その際、回転数を落とすことによって機体がある瞬間から急激に降下することがあります。
可変ピッチのように回転数を落とさずに降りてくることができないため、マニュアルで機体を降ろしながら撮影する際は、自機の降下率をよく考え、急激な降下にならないように注意しましょう。
ポイント③ 低空での撮影時は地上との間隔に注意する
地上スレスレを飛びながらの撮影は臨場感溢れるシーンを撮ることができるので、ある程度機体に慣れてきた人ならばやってみたくなる撮影方法です。
しかし、機体に十分慣れていないと、機体と地上とのクリアランスを見誤って、機体を地上にぶつけてしまう可能性があります。
特にスキッドが付いている機体や、ジンバルやカメラが機体の下部に付いている場合、FPVで見えている映像よりも、かなり地上スレスレになりがちなので注意が必要です。
安全な間隔を取っての飛行を心がけるようにしましょう。
ポイント④ 丁寧なジンバル操作による快適な動画撮影
手元で機体のジンバル(カメラ)を操作できる機体の場合、上空で機体の姿勢や方向を変えずとも、ジンバル操作で被写体を捉えることができます。
しかし、このジンバルの動きがあまりに急激だと、後で映像を見た時にその瞬時の動きで見ていて気分が悪くなってしまうような、乗り物酔いのような映像になってしまうことがあります。
特にチルト操作やパン操作がクイックですと、急激に画面が動いたような感覚となり、見ているだけで酔ってきてしまうことでしょう。
撮影時はできるだけ丁寧なジンバル操作を心がけ、スムーズで安定感のある映像を撮影するように心がけましょう。
ポイント⑤ バッテリー残量を常にチェックする
これは空撮時だけでなく、普通のドローンのフライトでも言えることですが、飛行前と飛行後は必ずバッテリーの残量を確認しましょう。
飛行前はバッテリーが満タンになっているかチェックし、飛行後は残量をチェックします。
飛行時間を計測しておくことで、自分の機体がどのくらい飛行できるかの目安を測ることができます。
また、空撮時は自分が撮影するシーンがどのくらいの時間かかるかも確認しておきましょう。
あまりに長い撮影の場合は途中で機体を一度降ろして、バッテリーを交換する必要があるかもしれません。
バッテリーの残量については常にチェックして、電圧が低下してきたらフェールセーフが効くような設定ができるものを使用し、バッテリーによるトラブルがないように注意しましょう。
まとめ
空撮を安全に行うための注意点
- POINT① バックで撮影するときは周囲の安全に十分に配慮しよう!
- POINT② 降下しながらの撮影は急激な降下にならないように注意しよう!
- POINT③ 低空での撮影は地上と安全な間隔を取ることを心がけよう!
- POINT④ 丁寧なジンバル操作で、スムーズで安定感のある映像を撮影しよう!
- POINT⑤ バッテリー残量を常にチェックしてバッテリーによるトラブルを防ごう!
いかがでしたでしょうか。
手軽に楽しめるようになったからと言って、安全への配慮、注意も優しくなったかというとそうではありません。
ひとつひとつのフライトをきちんと安全におこなって、ドローンがおおいに活躍できるステージをそれぞれが作っていけるように、今回ピックアップしたポイントだけでなく、ドローンに関するすべての安全についてしっかりともう一度見直していただければと思います。
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