先月、新たに発表された「Mavic 2」がラインナップに加わったことで、さらにそのプロダクト群の充実が図られたDJIの空撮用ドローン。
その充実度は、アマチュア用とプロユースの垣根を限りなくなくし、プロの現場でも活躍できるスペックを持ったドローンを、一般ユーザーでも簡単に使うことができる時代が、遂にやってきたとも思えるほどです。
ただし、初めてドローンを飛ばすユーザーや、これまでとは違ったひとつ上のレベルの機体を所有しようとした際に、DJIの製品群の中から、どの機体を選ぶのがベストか、なかなか判断がつかないのも事実。
そこで今回は、そんなDJI空撮用ドローンの選び方を徹底紹介。
自分に合ったベストな機体で、美しい空撮映像を撮影してみましょう!
Contents
①まずは手軽にドローンを飛ばしてみたい人へオススメは?
これまでまったくドローンを飛ばしたことがない人が、手軽にドローンを飛ばしてみたい、と思ったなら、オススメはDJIのテクノロジーを使ったRyze Techの小型ドローン「Tello」です。
この機体は、手のひらに乗せられるほどのコンパクトサイズながら、DJIの技術を搭載したことで、小型機とは思えないバツグンの安定性を誇ります。
機体が安定しているので、機首に搭載されたカメラによる撮影も、ブレの少ない安定した飛びの中でおこなえます。
また、サイズ的にインドアでも飛ばせますので、24時間365日、天候や時間に関係なくいつでもすぐに飛ばすせるのも大きなメリットでしょう。
同じサイズのトイドローンよりも、飛行性能に関しては1枚上と思えるもので、ぜひ一度実感してみてもらいたい1機です。
■Tello 機体データ
- サイズ:98✕92.5✕41mm
- 重量:80g
- 飛行時間:13分
- カメラスペック:5MP
- 障害物検知システム:なし
- 価格:11,852円
②本格的な空撮用ドローンをどこへでも持っていきたい!
アウトドアを楽しむ人にとって、いつ出会うからも分からない美しい風景をドローンで空撮してみたいと思うのは、とても分かる話。
となると、あまりかさばらない、小型のドローンがいいでしょう。ここに該当するのがDJIならば「SPARK」か「Mavic Air」でしょう。
この2機は、ともに本格的な空撮が楽しめる機体ながら、「SPARK」は折りたたみ形態ではないながら非常に小さく、持ち運びに便利。
一方で「Mavic Air」は、折りたたみ機構を採用した小型の空撮用ドローンとなっており、そのハイスペックは、プロの現場でも活躍できそうなものとなっています。
両機はともにコンパクトなサイズですが、いざ、カバンの中に入れてみようとすると、「SPARK」はアームが出たままなのでプロペラが引っかかりやすくなります。
しかし、「Mavic Air」はアームを折りたたんで、プロペラも格納できるだけでなく、プロポもスティックまで外して突起物がないような状態にできるなど、持ち運びを意識した造りになっており、価格がやや高いのを考えても、「Mavic Air」にするのもひとつのテでしょう。
■SPARK 機体データ
- サイズ:143✕143✕55mm
- 重量:300g
- 最大飛行時間:16分
- カメラスペック:1/2.3インチCMOS 12MP
- 障害物検知システム:前方、下方
- 価格:54,800円
■Mavic Air 機体データ
- サイズ:168✕83✕49mm(たたんだ状態)
- 重量:430g
- 最大飛行時間:21分
- カメラスペック:1/2.3インチCMOS 12MP
- 障害物検知システム:前方、後方、下方
- 価格:104,000円
③美しい空撮を支えるハイスペックのハイアマチュアモデルは?
プロのカメラマン顔負けの美しい空撮映像を残すようなハイアマチュアの方にとって、DJIの空撮用ドローンといえば「Phantom」一択でした。
DJIがここまで大きくなった礎を築いた、この人気機種は現在の「Phantom 4 Pro」で非常に高い完成度を誇る機体に仕上がっており、このジャンルの機体といえば「Phantom 4 Pro」が、まず真っ先に思い出されるものでした。
しかし、2018年8月に発表された「Mavic 2」は、そんな我々の常識が覆されるような、衝撃的な1機として登場しました。そのスペックを見ていくと、完全に「Phantom 4 Pro」に追いつき、追い越したのでは?とさえ思わせるものです。
特にDJIのドローン初となる全方位障害物検知システムは凄いの一言。
前後左右と上方と下方の6方向の障害物を検知し、衝突しないように自分で判断して回避するこの機能は、さらに機体の安全性向上に貢献しています。
また、「Mavic 2 Pro」では、1インチCMOSセンサーを搭載した2000万画素対応の高性能カメラを採用。
折りたたんで持ち運べる機体とは思えない、ハイスペックドローンとして、早くも話題となっています。
飛行時間も長く確保されており、今後を考えるなら「Mavic 2」1機あれば十分、と思わせるほどの機能を有しています。
発売されたばかりの最新機、ぜひチェックしてみてください。
■Phantom 4 Pro V2.0 機体データ
- サイズ:350mm(対角寸法)
- 重量:1375g
- 飛行時間:30分
- カメラスペック:1インチCMOS 20MP
- 障害物検知システム:前方、後方、下方
- 価格:204,000円
■Mavic 2 Pro 機体データ
- サイズ:214✕91✕84mm(たたんだ状態)
- 重量:907g
- 飛行時間:31分
- カメラスペック:1インチCMOS 20MP
- 障害物検知システム:前方、後方、下方、上方、側面
- 価格:194,000円
④プロの現場でも活躍できるエキスパートマシンで空撮するなら!
もし、あなたがプロの現場でも活躍できる機体を探しているなら、DJIのラインナップならば「INSPIRE 2」で決まりでしょう。
世界中の空で活躍しているこの機体は、必要に応じて適切なカメラを取り付けることができ、さまざまなシーンに対応した撮影が可能となっています。
また、機体自体はアームを上部に上げることで、カメラ周辺に360度のクリアな空間を作ることができ、さらに、2マンでの運用にも対応できるよう、機首部分にFPVカメラも搭載。
CPUやバッテリーなど多くの機器をデュアル化し、冗長性を持たせたことで、非常に安全性の高い機体となっている点も見逃せません。
他にも、プロ仕様の機体ということで、画像処理システムとして、CineCore2.1を搭載。
さらに機体には一体型のDJI CINESSDを搭載しており、撮影した動画をそのまま記録しておくこともできます。
豊富なインテリジェントフライトモードによって、オリジナリティ溢れる、ダイナミックな映像を簡単に撮影することができるようになっており、まさにプロの現場で活躍できる、あらゆる機能を搭載した万能機といえるでしょう。
■INSPIRE 2 機体データ
- サイズ:605mm(対角寸法)
- 重量:3,440g
- 飛行時間:27分
- カメラスペック:使用するカメラによる
- 障害物検知システム:前方、下方、上方
- 価格:389,000円
まとめ
いかがでしたでしょうか?
そのラインナップを着々と拡大しているDJIの空撮用ドローン。
自分の目的やスキル、撮影したいシーンによって機体を使い分けることで、自分が撮影したい、理想の空撮をおこなうことができるはずです。
また、DJIの次の機体がどんなものになるか、こちらも今から待ち遠しいですね。
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