カメラジンバル|分かってそうで分かっていない!?ドローン用語の基礎知識⑤

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最近出てきたソリューションとマーケットだけに、ドローンに関する用語はどれも馴染みの薄いものばかり。普段から何気なく使っているものの、意外とその本当の意味や内容を理解できていないものもあるのではないでしょうか?

ここではそんなドローン用語を徹底解説。「ドローン用語の基礎知識」と題して、ドローンに関するさまざまな用語を分かりやすく紹介していきます。第5回のお題は「カメラジンバル」。今や空撮ドローンになくてはならないものとなったカメラジンバルですが、初期の頃は今のように複雑な動きや機能がなく、その進化は素晴らしいものがあります。今回はそんなジンバルについて追いかけていきたいと思います。

 

ドローンの初期におけるカメラジンバル

ドローンという言葉がまだなく、大型のRCヘリにカメラを搭載して撮影していた時代からカメラを搭載するジンバルという装置自体はありました。機体の下部にスキッドを兼ねたジンバルが取り付けられており、そこにカメラを設置して撮影するというものでした。最初はただ取り付けていただけのカメラも、徐々にカメラの角度を変えられるジンバル形式のものとなっていき、さらには機首部分に一眼レフを搭載してさらにチルトやパンができる装置まで開発され、800クラスの機体に搭載されるなど、本格的なRCヘリを使った空撮の時代に突入しました。

一方で、RCヘリのデメリットととして操縦が難しく安定性に欠けるという点がネックになってきました。シングルローター機は安定感がなく、正確なホバリングをするには高度な操縦テクニックを求められます。これにより、いくらジンバルでカメラを安定させても、機体そのものが安定せず、せっかくの撮影がブレたり理想的な画角にならなかったりするという難点がありました。

こういった課題を解決するツールとして、ドローンが用いられるようになってきたのは2013年頃からです。

 

ドローンにおけるカメラジンバルの進化

まだ、ドローンとは呼ばずマルチコプターと多くの人に呼ばれていた時代、徐々に機体のパワーも上がり機体に何かを積むことができるようなペイロードを確保できるようになってきました。そこで考えられたのが、同時期に登場し人気を博したアクションカメラです。小型軽量で広角で臨場感溢れる撮影ができるアクションカメラと、非常に安定感良くホバリングが可能なドローンはとても相性の良いツール同士で、この組み合わせでおこなう空撮はあっという間にドローンにおけるスタンダードとなりました。

ただし、初期のドローンにおいてはまだジンバルと呼べるものではなく、アクションカメラを設置できる取り付けステーのようなものを機体に直接設置し、撮影の角度を離陸前に手で直接決めて撮影していました。飛行中にチルトができるわけではなく、機体が揺れればカメラの映像も揺れてしまうものでした。今では信じられませんがDJIの初代「PHANTOM」はまさにこの形式でした。

しかし、次作「PHANTOM2」で、DJIは当時大流行していたアクションカメラGoPro「HERO」シリーズが搭載できる2軸のカメラジンバルを用意してきます。これが当時は非常に画期的で、このジンバルは後に3軸に進化し、機体が揺れてもカメラの映像は揺れず、チルト、パンも自由におこなえることで、空撮シーンに大きな革命をもたらしました。

さらに、DJIは次作「PHANTOM2 Vision+」で、自社でアクションカメラを開発。ジンバルとカメラが一体型となったカメラユニットを開発し、以後はDJIのドローンには産業用を除くすべての機体に自社開発のジンバル付きカメラユニットが搭載されることとなりました。

さらに、機体は小型化が進み、ジンバルもそれにあわせて小型化されていきます。最新作「Mavic Mini」では、機体重量199gというミニマルサイズの機体に3軸ジンバルが搭載されていますが、これは一昔前では考えられなかったものです。

 

カメラがジンバルのメリット

ここであらためてドローンにおけるカメラジンバルのメリットをおさらいしておきましょう。まずはなんといっても機体が揺れたり傾いても映像はブレず水平のまま、ということでしょう。従来は機体が傾けば映像も傾いてしまい、パイロット視点での臨場感はあったものの、そのままテレビや動画で使える映像にはほど遠いものでした。それに対して、ジンバルがドローンに採用されたことで、移動しながらでも安定したブレのない映像が撮影できるだけでなく、風が強い日でも安定を保ったまま撮影することが可能になりました。

また、カメラジンバルによってカメラをチルトやパンしたりすることが、地上から遠隔操作でできるようになったのも画期的なことではないでしょうか。上空の機体のカメラから受信した映像を見ながら、理想的な画角で撮影することができるのは大きなメリットと言えます。最近では、これにズーム機能が付いたカメラも登場するようになり、ジンバルとあわせて表現の幅がグッと広がったと言えます。

さらに、以前は軽量小型のアクションカメラのみが搭載できたジンバルも、最近では産業用利用を踏まえて大きな一眼レフカメラを搭載可能なカメラジンバルもドローン用のものが開発されるようになりました。これにより、より高画質でプロ仕様の撮影がドローンを使ってできるようになったのです。

このように、カメラジンバルはドローンを使った空撮に計り知れないメリットをもたらせてくれました。これにより撮影の幅が広がり、美しくブレのないプロの現場でも対応可能な撮影ができるようになったのです。ドローンを使った空撮は今後ますます増えていくものと予想されており、今後の進化が楽しみなデバイスといえるでしょう。

 

 

 

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