全方位に進出してきたDJI産業用ドローン【前編】

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ドローン業界において、まさに「ガリバー」ともいうべきDJI。そんなDJIはこれまで「PHANTOM」や「Mavic」といった人気シリーズの貢献もあり、民生用の空撮ドローンのイメージが強いかもしれませんが、ここ数年は産業用ドローンに非常に注力し、そのラインナップを拡充しています。

そこで今回はDJIの産業用ドローンについて前編と後編の2回に分けて見ていきたいと思います。前編では汎用プラットフォームの「Matrice200 シリーズV2」と、測量の現場で活躍する「PHANTOM4 RTK」を紹介します。

汎用プラットフォーム「Matrice200 シリーズV2」

DJIの「Matrice200 シリーズV2」は、DJIが誇るドローンテクノロジーを駆使した産業用ドローンのプラットフォームで、この機体をベースに、さまざまな領域に応じた機体に仕上げていくことができます。

「Matrice200 シリーズV2」のラインナップとしては「Matrice200 V2」、「Matrice210 V2」、「Matrice210 RTK V2」の3種類が用意されています。この中で、最もスタンダードなものが「Matrice200 V2」です。この機体にはFPVカメラ、衝突防止ビーコン、ディスクリートモード、Mobile SDK対応、DJI SkyPort対応、そしてTimeSyncが装備されており、さまざまなシーンで活用できるプラットフォームとなっています。また、機体そのものも非常に堅牢で、過酷な環境下においてもしっかりと対応できる仕上がりなのも見逃せません。

この「Matrice200 V2」にさらにOnboard SDKや搭載したデバイスに電力を供給する仕組みを追加したのが「Matrice210 V2」となります。あらゆるシーンに適応することができる空撮用ドローンとして人気の機体で、そのポテンシャルは非常に高いものとなっています。

さらに、この「Matrice210 V2」に、高性能RTKモジュールを内蔵し、D-RTKモバイルステーションに対応したものが「Matrice210 RTK V2」です。RTKモジュールを内蔵しているため、主に測量などのシーンでの活用が期待されます。

このうち、「Matrice210 V2」と「Matrice210 RTK V2」は下向きに2つのジンバルを、上向きに1つのジンバルを搭載することができますので、左右で異なる目的のカメラを搭載したり、橋桁の検査などで上向きのカメラを搭載したい時でも対応可能です。

もちろん、豊富なペイロードを活かしてDJIのさまざまなカメラジンバルを取り付けできますので、自分の利用シーンに応じたカスタマイズができます。

DJI PILOTやDJI FlightHubといったアプリケーションを活用することで、運用も非常に簡略化されており、高効率かつ安全性も高い機体として、さまざまな領域の現場で活躍してくれることでしょう。

測量用ドローン「PHANTOM4 RTK」

DJIが誇る名機「PHANTOM4」にRTKモジュールを内蔵し、低高度からでも正確なマッピングができるようになった画期的な機体が、この「PHANTOM4 RTK」です。

この小型ドローンにはcmレベルの非常に精緻なデータを簡単に取得することができ、常に自己位置を正確に判断しながら撮影をすることができます。その精緻さは、RTK水平方向の測位精度で1cm+1ppm、RTK垂直方向の測位精度で1.5cm+1ppmとなっており、取得したデータは、データは、DJIクラウドPPKサービスを使って実行できる後処理キネマティック方式(PPK)に使用可能。また、その精度を常に正確なものとするために、フライトコントローラーとカメラ、RTKモジュールを常に調整するTimeSyncシステムが搭載されている点も必見です。

もちろん、RTKモジュールが搭載されただけでなく、撮影するカメラも非常に高性能なものとなっています。小型ながらカメラユニットは1インチCMOSセンサー搭載のもので、メカニカルシャッターを搭載。非常に高解像度の画像を撮影を上空を移動しながらおこなうことができます。

また、この「PHANTOM4 RTK」には測量をスムーズにおこなうためにさまざまなアプリケーションが用意されています。新しく設計されたDJI GS RTKアプリは、「PHANTOM4 RTK」に付属する一体型モニターを搭載したプロポとの組み合わせで、効率よく作業をおこなうことが可能です。さらに、サードパーティのアプリにもアクセスすることができます。DJI Mobile SDK対応のアプリをインストールして、AndroidやiOSデバイスを接続することで、さまざまなアプリケーションを使用することができ、機体の性能をさらに引き出すことができるでしょう。

このように、測量用ソリューションとして精緻な位置情報を取得することができる「PHANTOM4 RTK」は、安全で堅牢かつ効率性の高い機体となっており、今後測量の現場でますます重宝されることでしょう。

前編まとめ

DJIの産業用ドローンを紹介していく今回の企画。前編では「Matrice200 シリーズV2」と「PHANTOM4 RTK」について紹介していきましたがいかがでしたでしょうか?DJIが培ってきたノウハウや、開発してきたテクノロジーを産業用ドローンにうまく取り込むことで、DJIは民生用だけでなく、産業用ドローンの世界でも大きな存在感を放つようになっています。

後編では、農薬散布用の「AGRAS MG-1」、小型産業用プラットフォームの「Mavic2 Enterprise」、精密農業用ドローンの「P4 Multispectral」を取り上げていきたいと思います。

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