ドローンの道を使った配送を実現!ドローンハイウェイ構想のこれから

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さる7月12日、東京電力ベンチャーズとゼンリン、楽天の3社は、東京電力とゼンリンが共同で開発を進めている「ドローンハイウェイ構想」を活用した、ドローン物流の共同検討の開始と、実証実験の成功を発表しました。

この「ドローンハイウェイ構想」という聞き慣れないワードはいったい何なのか。

そして、その構想を活用したドローン物流の実現について、今回は見ていくことにしたいと思います。

ドローンハイウェイ構想とは

この「ドローンハイウェイ構想」とは、2017年から東京電力ベンチャーズとゼンリンが共同で進めている構想で、東京電力が持つ、送電線や送電鉄塔、変電所、電柱といった既存の電力インフラと、ゼンリンが持つ高精度な3次元地図情報を組み合わせて、ドローンの安全な飛行をインフラ側から支援するものとなっています。

東京電力が持つインフラは、送電鉄塔が約5万基、送電線の長さは地球半周分、配電柱が約590万基、配電線の長さは地球8周分まで伸びており、電力インフラのNo.1企業の名を欲しいままにしております。

2018年からは、関東に複数のテストコースの開設が予定されており、今後、このドローンハイウェイを使ったドローンの実証実験が多くなることでしょう。

東京電力が持つ電力ネットワークを「空から見える道しるべ」とするドローンハイウェイ構想。(※当日配布資料より)

ドローンハイウェイ構想を使った配送の実証実験

そんな「ドローンハイウェイ構想」に、今回、ECサイト最大手の楽天がジョインし、送電設備を安全な空の道として利用した配送の実証実験を実施し、見事に成功に導きました。

楽天自身も「楽天ドローン」や「楽天AirMap」など、ドローンそのものやドローン関連サービスを展開しており、将来的にインターネットショッピングの配送にドローンを活用したいという思いがある中、インフラを持つ東京電力と、地図情報の最大手であるゼンリンが掲げる「ドローンハイウェイ構想」は、非常に魅力的に写ったことでしょう。

7月12日の発表記者会見に臨んだ、左から東京電力ベンチャーズ株式会社代表取締役社長の赤塚新司氏、株式会社ゼンリン執行役員事業統括本部IoT事業本部長の竹川道郎氏、楽天株式会社常務執行役員の安藤公二氏。

実証実験の結果

今回、この3社は2018年6月27日に、埼玉県秩父市にて、第一回目となる共同実証実験をおこない、世界初の送電設備を使ったドローン配送に成功したと発表しました。

この実験では、東京電力の送電線に沿って、総延長約3km、高低差300mのコースを、楽天のドローン「天空」が、離陸から着陸まで人が操縦しない完全自律で飛行
現地のダムや湖を横断しながら、見事に目的地まで到着しました。

実証実験で使用されたのはACSL製の楽天ドローン「天空」。これまでも、福島や千葉などで配送の実証実験に成功した実績を持つ。

新しい技術による安全飛行の仕組み

この実験を支えた安全への取り組みとして、上空ではジオフェンス機能により、送電鉄塔に沿いながらも近づきすぎないような仕組みを提供。

さらに、地上では3DMap Viewerで、機体の飛行ルートをリアルタイムに監視しています。

また、空路の気象状況データも、「気象センサー」や「ドップラーライダー」といった機器を使い、リアルタイムに情報を収集する仕組みを構築しています。
これにより、例えば風速が10m/sを超えた場合は、機体は停止し、地上に退避するなどの行動をドローンに取らせることができます。

これらは、東京電力のインフラデータと、ゼンリンの3次元地図情報があるからこそできるものであり、これがドローンハイウェイ構想の核となっているポイントでもあります。

「ドローンハイウェイ構想」の技術やインフラ要素をまとめた図。安全な飛行を実現するには、ゼンリンが持つ3次元地図が大きな役割を果たす。(※当日配布資料より)

ドローンハイウェイ構想の今後

今後、3社ではドローンハイウェイテストコースを開通、提供し、さまざまな環境下での安全なドローン配送を推進し、定期的・継続的なドローン配送に向けた知見を蓄積していくとしています。

また、ドローンハイウェイの安全飛行インフラと楽天ドローンシステムの本格的な連携も目指すとのことで、配送実証から実装へ、次のステップへ進んでいくとしています。

ドローンハイウェイ構想の今後のロードマップ。2020年には、ドローンハイウェイを使ったレベル4の飛行を計画しているという。(※当日配布資料より)

おわりに

ドローンハイウェイが空の物流網となり、ドローンによる安全な配送が実現すれば、物流コストの削減や、離島や山間部への配送も容易となり、物流に新しい革命が起きることでしょう。

この、ドローンハイウェイ構想については続報が入り次第、レポートしていきたいと思います。

 

 

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