GNSS|分かってそうで分かっていない!? ドローン用語の基礎知識②

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最近出てきたソリューションとマーケットだけに、ドローンに関する用語はどれも馴染みの薄いものばかり。

普段から何気なく使っているものの、意外とその本当の意味や内容を理解できていないものもあるのではないでしょうか?

ここではそんなドローン用語を徹底解説。「ドローン用語の基礎知識」と題して、ドローンに関するさまざまな用語を分かりやすく紹介していきます。

第2回のお題は「GNSS」

ドローンを飛ばす上でなくてはならないこのシステムとそのシステムを使った飛行について、ご紹介していきたいと思います。

GNSSとは

GNSSは、正式には「Global Navigation Satellite System」の略で、日本語に訳すと「全球測位衛星システム」になります。

一番有名なGNSSがアメリカのGPSであり、ドローンだけでなく、スマートフォンやカーナビといった機械にも搭載され、さまざまな活用がされています。

アメリカのGPSは、もともとは航空機や船舶などの航法支援用として開発されたもので、地球の周囲を30基飛行しており、このうち4つ以上の電波を拾うと、その衛星との距離によって自分が今いる位置を確認することができます。

GNSSは他にもロシアのGLONASSEUのGalileo中国の北斗そして日本のみちびきなどがあります。

ドローンによってはGPSのみ信号を受信できるものもあれば、各国のGNSSの電波を拾えるものもあります。

このGNSSの電波を拾えれば拾えるほど、自己位置推定の精度が高くなり、安全で高精度なフライトができるようになります。

測位手法

上空にあるGNSSからの測位手法としては、「単独測位」「相対測位」という2つの方法があります。

この2つの中では「相対測位」は精度が高く、「単独測位」はその精度が落ちます

また、「相対測位」は、さらに「ディファレンシャル測位」「干渉測位」という手法に分かれます

このうち「干渉測位」は「搬送波測位」と呼ばれ、最近ドローンを使った測量でも使われているRTKシステムによる測位もここに入ります

ドローンでの活用法

GNSSはドローンのさまざまな部分に影響を及ぼしています。

例えばドローンが非常に安定して定点でホバリングを続けるのはGNSSのおかげです

風が吹いていると普通機体は流されていってしまいますが、GNSSの電波を拾って自分の位置が分かっていると、ドローンは定点を保持しようと風の中でも踏ん張ってその場で定点を保持してくれます。

これにより、非常に安定したホバリングができるため、風の中でもきれいな空撮が可能です。

次に、ドローンを自分の手元に戻す「ゴーホーム」や「リターントゥホーム」といった機能もGNSSがあるからこそできる飛行です。

これは機体の電源を入れてGNSSの電波を最初に拾ったところを「ホーム」とし、そこを目標に機体は帰還するという仕組みです。

電源を入れて飛び立った場所をマークしておくと、帰還した際にその精度の高さが良くわかると思います。

また、座標を指定して定められた航行ルートをドローンが自動で飛行するのも、GNSSを活用した飛行のひとつです。

自分の位置から指定された位置までGNSSの電波を受信しながら飛行します

今後、ドローンは自動航行によって長距離を飛ぶ時代がやってきますが、そういった際にもGNSSは非常に大きな役割を担うことになります。

ドローンを飛行させる際の注意点

障害物によるGNSSの電波遮蔽

このように非常に便利なGNSSですが、ドローンを飛行させる際は、その特性を良く理解しておかないといけません。

まず、GNSSの電波は途中に障害物や電波を遮蔽するものがあるところでは受信できません。

都会ですとビルやマンションといった建築物、郊外ですと山などがこれにあたります。

こういった障害物によって電波が遮られ、上空からの電波を受信できないとGNSSを使った飛行はおこなえません。

つまり、飛行中に建物の陰や山陰に入ってしまうと、その場で電波が途切れてしまう可能性があります。

常に電波の感度を確認するとともに、GNSSの電波が受信できなくてもマニュアル操作で安全に機体を帰還させることができるように、日頃から練習しておくことが大切です。

GNSS頼りは危険ですので、注意しましょう。

ドローンの電波受信数の確認

また、前述したように電波をキャッチできる衛星は多ければ多いほど精度の高い飛行ができます。

これがドローンが飛べる最低限の数(多いのは6基)ギリギリになると、その精度が怪しくなり、これを下回るとGNSSのサポートを受けた飛行はできなくなります。

自分のドローンがどのくらい電波を受信できそうか、飛行前にチェックする必要があります。

最近では簡単にチェックできるアプリも出ていますので活用するのも良いでしょう。

当然、GNSSは屋根がある屋内ではその電波を受信することはできません。

そのため、屋内でドローンを飛行させようとすると、前述したようにマニュアルでの飛行スキルが求められます。

これを解消するため、最近では、GNSSの電波が受信できない環境下でも安定した飛行ができるような、センサーを活用したシステムも開発されています。

GNSSの誤差の認知

そして最後に、GNSSの電波はズレる可能性があるということを前提に飛行するようにしましょう。

以前、太陽フレアが多く地球に到達した際は、GNSSの誤差は約3倍になっていたという発表がありました。

その日は飛行が安定せず、ゴーホームをかけても戻る場所も大きくズレていました。

このようにGNSSは常に切れたり、誤差が生じたりするものと思って飛行させるようにしましょう。

まとめ

今回はGNSSとドローンの関係について紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?

GNSSはドローンにはなくてはならない根幹のテクノロジーであり、今後もGNSSの電波を使った飛行システムが多く登場してくることでしょう。

遥か上空から小さなドローンの飛行を制御するGNSS。

ここで紹介したのはドローンに関連した一部のみですが、興味を持たれた方はさらに調べてみるときっと面白い発見があることでしょう。

 

 

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