DJIといえば、世界の70%以上のマーケットシェアを誇ると言われるドローン界の巨人であり、その発表は常に世界中のドローンオペレーターが注目しています。
そんなDJIが日本時間の8月23日遅くに、新製品「Mavic 2」の2ラインナップをリリースしました。
この機体はあの大人気折りたたみドローン「Mavic Pro」の後継機にあたるもので、機体各部をパワーアップさせての登場となります。
今回は、この全世界注目の最新ドローン「Mavic 2」の紹介をしていきたいと思います。
製品ラインナップ
今回、「Mavic 2」としてラインナップされたのは2モデルです。
ひとつは、昨年DJIが買収したハッセルブラッドのカメラを搭載した「Mavic 2 Pro」。
もうひとつは、光学2倍ズームが可能なカメラを搭載した「Mavic 2 Zoom」です。
機体自体は同一のもので、取り付いているカメラが異なるモデルと理解すればいいでしょう。
気になる価格は、「Mavic 2 Pro」が税込189,000円、「Mavic 2 Zoom」が税込162,000円となります。
機体スペック
機体は前作同様、4本のアームを折りたたみすることができる形となっており、持ち歩きに便利そうです。
機体のスペックは以下の通りです。
機体サイズは前作の「Mavic Pro」よりやや大きくなっており、重量も増加しています。
この重量の増加は、搭載されているリポバッテリーが3セルから4セルに上がっていることもあり、重量増以上にパワーが増加していることになります。
さらに、飛行時間も従来の約27分から31分に延長され、より現場でも使いやすい機体になっていることは間違いありません。
そして、今回の「Mavic 2」で最も注目すべきポイントは「全方向障害物検知」システムが搭載されたことでしょう。
前方と下方、後方にはデュアルビジョンシステム、左右にはシングルビジョンシステム、上方には赤外線検知システムを搭載。
これを活用して、APASと呼ばれる機体の前後にある障害物を回避しながら、適切な飛行経路を自動で計画して飛んでいきます。
これにより、初心者でも安心して飛ばすことができるのではないでしょうか。
また、機体を折りたたんだサイズは500mlのペットボトルほどになりますので、持ち運びは非常に簡単。
気軽に外に持ち出せるサイズが嬉しいですね。
カメラスペック
カメラは前述した通り、ラインナップによって搭載されているものが大きく異なります。
まず、「Mavic 2 Pro」に搭載されているカメラですが、こちらは昨年DJIが買収した老舗カメラメーカーであるハッセルブラッドが開発した、20MP1インチCMOSセンサー搭載の高性能カメラが取り付けられています。
このカメラは絞り調整がF2.8~F11の間でできるようになっており、10-bit Dlog-Mカラープロファイルに対応。
10bitHDR動画の撮影が可能で、超高画質のカメラとなっています。
また、ISO上限値が3200から12800まで一気に引き上げられているのも特徴です。
一方、「Mavic 2 Zoom」の方は、光学2倍ズームレンズ(24mm~48mm4)を搭載しており、デジタルズームと合わせることで最大4倍までズームできる仕様となっています。
このカメラには、1/2.3インチ12MPセンサーを搭載しており、広角から中望遠の撮影まで、あらゆる撮影において、さまざまな選択肢をユーザーに提供してくれます。
また、実際に使ってみると、その素早いフォーカスはドローンオペレーターに、かつてない快感を与えてくれることでしょう。
さらに、9枚の写真を撮影し合成することで48MPの超解像度写真に仕上げてくれる機能など、さまざまな要素を盛り込んだカメラとなっています。
Mavic 2 Proの機能的特徴まとめ
- 絞りF2.8~F11
- 10-bit Dlog-Mカラープロファイルに対応
- 10bitHDR動画の撮影が可能
- ISO上限値12800
Mavic 2 Zoomの機能的特徴まとめ
- 光学2倍ズームレンズ(24mm~48mm4)搭載
- 1/2.3インチ12MPセンサーを搭載
- 9枚の写真を撮影し合成することで48MPの超解像度写真に仕上げてくれる機能等の豊富な機能あり
その他の特徴
この「Mavic 2」には「ハイパーラプス」という機能が付いており、ボタンをタップするだけで、機体が自動で安定した飛びをして、映像を自動で処理します。
「フリー」のほか、「サークル」「コースロック」「ウェイポイント」など使い分けることで、簡単に美しい風景を撮影することができるでしょう。
また、好評だった「OcuSync」が「OcuSync2」となって戻ってきているのも大きな特徴です。
これにより、最大伝送距離が8km(日本は5km)、1080p動画伝送に対応し、高速伝送かつ低遅延のデジタル動画伝送システムが搭載されています。
さらに、人気のフライトモード「アクティブトラック」も、「アクティブトラック2.0」となっています。
さらに向上した追尾性と軌道予測機能、そして高速トラッキングや障害物回避が強化されるなど、ますます理想とする美しい空撮を楽しむことができそうな装備となっています。
まとめ
このように、世界が注目する1機だけあり、業界は早くもその魅力に取り付かれています。
このスペックからみるに「Phantom 4 Pro」からの置き換わりも相当数出てきそうです。
気軽に持ち出せて、本格的な撮影ができる「Mavic 2」をぜひチェックしてみてください。
新着記事
- ドローン用アプリ | 分かってそうで分かっていない!?ドローン用語の基礎知識⑭ (2020年08月29日)
- 次代を担うドローンオペレーターを育成!隆盛を極めるドローンスクール! (2020年08月28日)
- 鳥獣対策:産業用ドローン最新トレンドウォッチャーVol.28 (2020年08月22日)
- 産業用ドローンの新しいスタンダード!DJI「Matrice300 RTK」の可能性 (2020年08月16日)
- トイドローンから本格的な空撮ドローンへステップアップ! (2020年08月09日)