固定ピッチと可変ピッチ|分かってそうで分かっていない!?ドローン用語の基礎知識④

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最近出てきたソリューションとマーケットだけに、ドローンに関する用語はどれも馴染みの薄いものばかり。普段から何気なく使っているものの、意外とその本当の意味や内容を理解できていないものもあるのではないでしょうか?

ここではそんなドローン用語を徹底解説。「ドローン用語の基礎知識」と題して、ドローンに関するさまざまな用語を分かりやすく紹介していきます。第4回のお題は「固定ピッチと可変ピッチ」。普段ではあまり聞き慣れないこの言葉ですが、ドローンはもとより、シングルローターのヘリなどでもよく使われるものです。ぜひ知っておいてもらいたいワードですので、早速紹介していくことにしたいと思います。

固定ピッチと可変ピッチとは?

ドローンはモーターに取り付けられたローター(プロペラ)が回転することで機体が揚力を得て上空に舞い上がることができます。ローターは良く見てみるとわかると思いますが、捻じれ構造となっています。このローターをブンブンと回転させることで上向きのいわゆる揚力が発生し、上向きの揚力が機体重量を上回れば上昇し、下回れば降下します。この捻じれ(ピッチ)の角度を変えられるか、変えられないかが固定ピッチと可変ピッチの違いとなります。

ドローンの世界においては、一般的なマルチコプター型の機体は固定ピッチが多く、シングルローターのRCヘリや、一部の産業用ドローンでは可変ピッチが採用されていることがあります。

それではそれぞれにどのような特徴とメリットデメリットがあるのか、見ていくことにしましょう。

固定ピッチの特徴

一般的なドローンが採用しているのが固定ピッチです。この方式はローターを直接モーターに取り付けて回転させることで、ピッチ角は変わらずに回転数の強弱だけで機体をコントロールする方式になります。モーターの回転数はESCでコントロールされ、モーターを速く回転させれば大きな揚力が発生し、高く浮上できます。また、モーターの回転数を落とせば機体は揚力が小さくなり、降下してきます。

この固定ピッチのメリットはなんといってもその構造がシンプルなことでしょう。単にローターをモーターに直接取り付けているだけなのでメンテナンスもフリーとなっており、シンプルゆえに壊れることもなく、信頼性の高い機体を作り上げることが可能です。

一方で、固定ピッチのデメリットとしては、降下のためにモーターの回転数を落とすと、それだけ揚力がなくなってしまうので、急にドスン!とハードランディングになりやすい点が挙げれます。また、直接取り付けているだけですので、細かいセッティングなどはなく、モーターの回転数をESCで制御しているだけですので、セッティングを楽しむ人には物足りなく感じることでしょう。

ただ、最近のドローンに関しては、気圧センサーとビジョンセンサーを連動させたシステムで自動離着陸機能が備わっている機体が多いですので、離着陸に関してはドローンに任せてしまったほうがいいかもしれません。もちろん、すべてドローン任せではなく、マニュアルでしっかり機体を離陸と着陸できるようになっているのがベストです。

可変ピッチの特徴

一方で、可変ピッチには固定ピッチにはない特徴があります。それはモーターの回転数を落とさず、ピッチ角を変更させることで、機体を着陸させることができる点にあります。モーターの回転数は維持したまま、ローターのピッチ角を変更することができるのが可変ピッチのメリットとなります。セッティング次第では、ゆっくりとした回転でもピッチ角を調整することで大きな揚力を得ることができますし、逆に早い回転数のままでも、機体を安全にゆっくりと降ろすことができるのが特徴です。

この可変ピッチのデメリットとしては、スワッシュやメインマストからローターまで、その構造が複雑なことが挙げられます。各部が非常に複雑に動くので、それぞれどう動けばどう機体が反応するのか、覚えるまでしばらくかかるかもしれません。また、複雑な構造なので、しっかりとメンテナンスをする必要があります。

また、可変ピッチに関してはセッティング次第でマイナスピッチを設定できますので、背面飛行ができるようになります。シングルローターのRCヘリの3Dフライトなどでは良く使われますが、モーターの回転数が上がった際に、通常はプラス方向にピッチがついていくところを、逆にマイナスピッチを付けることで、機体が背面になった際に、上向きの揚力が発生して背面状態でホバリングができるようになります。これは固定ピッチの機体ではできない芸当で、より飛行の幅が広がることになります。これはドローンの空撮で使われる例はなく、RCヘリの技術を競う中で使われるものとなります。

まとめ

今回は固定ピッチと可変ピッチの違いに迫りましたが、いかがでしたでしょうか?どちらに優劣があるということではなく、その機体の飛ばし方や目的に応じて最適なシステムが採用されていると理解してもらえればと思います。それぞれのメリットデメリットを良く把握して、どうやってドローンが飛んでいるのかに興味を持ってもらえれば幸いです。

 

 

 

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