ドローンを活用したシーンは確実に拡大しており、さまざまな領域でドローンを使った実証実験がおこなわれたり、新しいサービスが毎日のように登場しています。
そういった中、特に注目を集めているのが警備の領域です。
これまで人間や人間が動かすロボットがおこなっていた警備を、ドローンに置き換えることで、安全で確実な、そして低コストな警備ができるものとして注目されています。
今回はそういった警備用ドローンについて紹介していきたいと思います。
セコム「セコムドローン」
※画像引用:セコムリリース資料より
警備業界の最大手であるセコム。
前回の東京五輪の際に各会場の警備を手がけ、高い信頼性を獲得した同社は、ドローンが持つ優れた能力にいち早く目をつけ、独自で機体を開発し、「セコムドローン」というサービスを立ち上げました。
このセコムドローンの特徴は、自分の警備エリアに不審者が侵入した際に自分で追尾を開始し、不審者が自動車で侵入した際は、ナンバープレートのある自動車の前後に回り込んで画像を撮影されるところです。
そして、その画像は瞬時にセンターに転送されます。
これにより、その時点では取り逃しても、自動車のナンバープレートから犯人を追跡することができます。
また、機体はどこかに不具合がある際は自分でセンターにその情報を送ることで、常に自分(機体)の状態を万全のものにし、いつ来るかわからない侵入者に備えることができます。
セコムでは「セコムドローン」の主な対象を地方のロードサイド店や中~大規模の工場などとしており、人間に変わる新しい警備ソリューションのひとつとして注目を集めています。
ALSOK「有線ドローンによる広域監視システム」
※画像引用:ALSOKのWebサイトより
もうひとつの大手であるALSOKは有線で電源供給をおこない、長時間のイベント等の警備にも対応できる警備用ドローンを開発、今年5月に発表しました。
このドローンは指定の場所で有線ドローンによって長時間の撮影を実施し、ドローンからの映像をリアルタイムで監視することができるサービスとなります。
有線なので映像の伝送も安定かつ高画質なものとなり、不審者の動きを素早くチェックすることができそうです。
ALSOKでは大規模イベント等でこのサービスを活用することで、警備の死角をなくすとともに、俯瞰視点からの全体の状況把握や、適切な人員配置、人流誘導を実現するとのこと。
また、イベント等だけでなく、大規模災害発生時は迅速に被災状況の長時間かつリアルタイムでの状況の把握や監視をおこなうことができるとしており、2018年9月のサービスリリースを目指しているそうです。
おわりに
このように日本における警備大手2社はともにドローンを活用したサービスをリリースしており、警備業界におけるドローンの活用は今後もますます多くなっていきそうです。
2020年には東京オリンピックという一大イベントも控えており、ドローンを使った警備の領域は今後もますます拡大していくことでしょう。
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