ドローンにおけるカメラジンバルの進化|産業用ドローン最新トレンドウォッチャーVol.11

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月に一度、キーワードを元に最新の産業用ドローンのトレンドを追いかけていく本企画。

第11回目は「ドローンにおけるカメラジンバルの進化」について紹介していきたいと思います。

ドローンにおけるカメラジンバルの進化

ドローンによる空撮がここまでポピュラーになったひとつの理由にカメラジンバルの劇的な進化が挙げられます。

普段は忘れられがちなデバイスのひとつであるカメラジンバルですが、実はドローンによる空撮ではなくてはならない非常に重要なものであり、その進化をたどるとそのまま空撮の進化につながると言っても過言ではないものです。

今回はそんなドローンにおけるカメラジンバルを見ていくことにしましょう。

初期のカメラジンバル

ドローンが最初に出たころ、カメラを搭載した機体はまだなく、コンデジや小さなサイズのカメラを機体にくくりつけて空撮をおこなっていた猛者がいた程度でした。

それが少し経つと、コンデジを置くホルダーを付けた機体が登場し、そこにカメラを設置して空撮をおこなうようになりました。

今では考えられないかもしれないですが、DJIの初代「PHANTOM」もこの方法を採用していました。

当時はまだカメラもジンバルも付属しておらず、ホルダーだけが用意されていました。

現在の同社のドローンと比較すると雲泥の差だと思います。

この頃、ドローンと同時に時代の波に乗ったのがアクションカメラの代名詞GoProの「Hero」シリーズです。

実際、DJI「PHANTOM2」にはGoProを搭載する2軸のカメラジンバルが発売され、この組み合わせは当時のドローンを使った空撮のスタンダードとなりました。

3軸ジンバルから小型化へ

そんなカメラジンバルは、次の世代であっという間に3軸へ進化していきます。

しかも可動させるモーターもブラシレスモーターとなり、素早く確実な動きで機体の振動を吸収し、ブレのない映像を撮影できるようになりました。

この頃からDJIはカメラも独自で開発するようになり、ジンバルと一体化したカメラユニットを機体に標準装備するようになりました。

GoProとのコンビはあっという間に解消となり、それぞれが独自の道を歩むようになります。

さて、カメラジンバルはここからさらなる進化を遂げるようになります。

それは小型化です。

DJIが「PHANTOM」より小さなサイズである「Mavic」や「Spark」といった機体を発売するようになり、ジンバルもそれに合わせ小型化を余儀なくされます。

結局、この小型化の波は2018年に(ドローンではないですが)ハンドヘルドカメラ「Osmo Pocket」というプロダクトを生み出します。

この「Osmo Pocket」で採用されているカメラジンバルは、それまでDJIがドローンで培ってきたジンバルの技術を進化させることで実現したもので、非常に小型ながら精密な動きによって手ブレなしに、美しい映像を撮影できるようになりました。

カメラジンバルの操作について

話を戻しまして、初期のドローンの頃は、ジンバルという概念がなかったですので、カメラを所定の位置にセットして、機体の動きによって画角を決め、それを撮影するしかできませんでした。

しかし、ジンバルの登場によって、カメラを自由に好きな方向や画角で撮影することができるようになったのは大きな進化と言うことができるのではないでしょうか。

地上から自由自在にジンバルを動かすことで、理想的な空撮をおこなえるようになり、遂には機体の操縦とは別にもう1人がカメラジンバルの操作をおこなう2マン体制でのオペレーションも登場しました。

現場での撮影方法そのものを変えてしまうほど、カメラジンバルを操作でき自分の好きな画角で撮影することができるというのは大きなことだったのです。

まとめ

このようにドローンにおけるカメラジンバルはたった数年で劇的な進化を遂げるようになりました。

また、このドローンでのカメラジンバルの経験を活かし、DJIでは「RONIN」や「Osmo」といった手持ちのカメラジンバルがシリーズとして発売されるようになったほどです。

ドローンによる空撮が多くの分野で利用されているのは、ひとつにはブレのない美しい映像が撮影できるようになったからです。

このブレのない映像を撮影できるのはジンバルのおかげです。

機体は上空で常に揺れていますが、その振動をカメラに伝えることなく、そして機体が移動を開始しても、カメラは傾かず、常に水平を維持しているのは、すべてジンバルが揺れや傾きを検知してくれているからです。

そういった意味で、美しい空撮を支える陰の功労者とも言えるでしょう。

今後、カメラジンバルがどのように進化していくのか、非常に気になるところであり、画期的なジンバルが開発されるのが楽しみでなりません。

 

 

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