空撮の新しい活用 | 産業用ドローン最新トレンドウォッチャーVol.18

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月に一度、キーワードを元に最新の産業用ドローンのトレンドを追いかけていく本企画。第18回のテーマは「空撮の新しい活用」です。産業用ドローンにおいて、最初に立ち上がったビジネスが空撮ですが、そのドローンを活用した空撮もテクノロジーの進歩とともに新しい活用方法が多く出現してきました。今回はそんな空撮の新しい活用を紹介していきたいと思います。

 

ドローンを使った空撮ビジネス

 

ドローンが趣味の世界だけでなく、産業用としても使えるようになってきた2014年前後から、ドローンを使った空撮によるビジネスが立ち上がりました。ドローン業界をリードするDJIがPhantomシリーズに続き、よりハイスペックモデルとなるINSPIRE1をリリースして、ドローンを使った空撮ビジネスというジャンルを確立し、それに伴ってさまざまな周辺アイテムが充実するようになり、ドローンを使った空撮は一気にメジャーなものとなりました。

初期は、特にテレビや雑誌、広告業界において積極的に活用されました。ロケの際にドローンを持参して撮影することで、オンエアの際に明らかにドローンで撮影した空撮映像が流れることが多くなり、毎日のようにそのような映像を見ることができるようになりました。

 

最初は従来の映像を補足するような役目だった空撮も、今ではオンエアのかなりの部分をドローンの空撮で占めている番組もあるほどで、上空からの迫力のある映像はテレビとの相性が抜群に良かったようです。

 

広がっていく空撮の活用

マスコミやエンタメ系で活用され始めたドローンによる空撮ですが、次に注目されたのが災害対策分野でした。同じ空撮でも、こちらは災害が発生した際に上空から撮影した映像をリアルタイムで確認し、災害の規模や遭難者の安否確認、災害救助の方法を決めるデータや材料の提供などをおこなうものです。従来よりも、すぐに、そして安価に、ある程度の操縦スキルがあればすぐに飛ばせることも相まって、災害救助の際にドローンはその実力をふんだんに発揮できるようになりました。これまでは地上から人間の手作業で進めていた災害発生時の救助活動も、ヘリコプターよりも早く、安価に上空から俯瞰して見ることができるようになったため、その後の救助活動の初動が早くなるなど、多くのメリットを生み出すことに成功しています。


他にもドローンの最大の特徴である「人間が近寄れないところに簡単に行ける」という特徴を活かし、インフラの点検も、新しい空撮の形のひとつとなっています。

日本は国土が狭く、狭隘の山間部なども多いため、インフラの点検となると大きな労力とコスト、そしてリスクがつきまといます。そんな状況を打破できるのがドローンによる空撮です。

ドローンならば、近づきにくい場所へも簡単に到達でき、しかもカメラが搭載されているため、撮影やリアルタイムで目視での確認をおこなうことも可能です。例えば、道路の橋脚などは場所によってはなかなか近づけない場所にあるものも多いですが、ドローンならば橋の上から離陸して回り込み、橋脚に近づいてその映像をオペレーターの手元にリアルタイムに送ることができます。これまでは櫓を組んだりしながら近づいた橋脚の上部も、ドローンならば簡単に近づくことができ、しかもブレのない高性能なカメラで空撮することで、状況を詳細に確認することができます。まさにドローンを使った空撮のメリットが多く詰まった取り組みではないでしょうか。

また、農業分野でもドローンを使った空撮は大きな革命を起こしつつあります。この場合、ドローンのカメラをスペクトラムカメラに取り替えて、圃場における作物の育成状況を上空から空撮をおこなってデータを取得。それを参考に追肥をおこなう場所や量を決めることで、圃場内の農作物の質を一定に保つことができるようになります。従来は人間の勘でおこなっていた追肥も、データを元に考えていくことで、より適切な量を撒くことができるでしょう。今後は農業も大区画化が進んでいくとされており、ドローンを使った精密農業はなくてはならないものとなるのではないでしょうか。


さらに、ドローンを使った空撮の現在の最先端といえば測量でしょう。上空から空撮してそこで得たデータを元に土木施工をおこなうi-Constructionにおけるベースとなるデータの取得をドローンを使った空撮でおこなう時代が来るとは、誰も思っていなかったことでしょう。しかし、既に日本全国あちこちでドローンを使った測量が開始されており、今後はこちらがスタンダードなやり方となっていくのは間違いないでしょう。

まとめ

今回は「ドローンを使った新しい空撮」について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?こういった動きは今後もますます活発化していくと見られており、ドローンを使った空撮によるさまざまなビジネスが立ち上がっていくことでしょう。テクノロジーの進歩とともに、これからもあっと驚くような新規ビジネスが出てくることを期待したいですね。

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