水中ドローン|産業用ドローン最新トレンドウォッチャーVol.7

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月に一度、キーワードを元に最新の産業用ドローンのトレンドを追いかけていく本企画。
第7回目は「水中ドローン」について紹介していきたいと思います。

水中ドローン

ドローンという言葉は、正確には「無人航空機」を指しますので「水中ドローン」という言葉自体は矛盾があるかもしれませんが、マーケットやメディアではこの言葉でよく取り上げられますので、今回はこの名称で記載させていただきます。

この「水中ドローン」は、いわゆる水の中に潜っていき水中撮影をおこなう機体(船体かもしれませんが、今回は機体で統一します)です。

こういったドローンが最近の展示会などで必ず登場するようになり、大きな注目を集めています。

そこで今回はいま熱い「水中ドローン」についてご紹介していきたいと思います。

水中ドローンの構造を知ろう

水中ドローンは、いわゆる潜水艇のような動きをしながら水中に入っていき、機首に搭載されたカメラで水中の様子を地上や水上の操縦者に伝送します。

機体は小型のものから大型のものまで多種多様ですが、大きな特徴としてはドローンのように遠隔制御ではなく、ケーブルで機体とオペレーションユニットが接続された形のものがほとんどということです。

つまり、地上から電源と操縦の信号を有線で送り、操ることになるので、稼働時間や安全性については高い反面、有線なので機体が自由に動ける範囲は狭まってしまいます。

機体には大抵、複数のスラスターが付いていて、前後左右上下に移動ができるようになっています。

また、空中のドローンと同様にジャイロも搭載されており、水中で機体がひっくり返らないような仕組みになっています。

機体の形は、本物の潜水艇のように流線型になっているものは少なく、大抵は正方形や長方形の飾り気のない形が一般的です。

スピードを出すものではないので、ボートレースのように尖った形などはしていません。

また、空中のドローンになく、水中ドローンにあるものとしてライトがあります。

水中はある程度の深度まで沈むと太陽の光が届かなくなります。

そうなるとカメラからの映像も暗くなり、正確に水中の状況が分からなくなってしまいます。

そのため、機首にライトを搭載して照らしながら航行することで、水中の状況を把握できるようになっています。

水中を潜航し、映像を撮影したり、建造物の点検や検査をおこなったり、漁業に活用したりと、活躍の幅を広げている水中ドローン。

水中ドローンの用途は無限大

さて、そんな水中ドローンですが、いったいどのようなシーンで使うことができるのでしょうか。

まず、真っ先に考えられるのが水中の建造物の調査です。

これは空中のドローンと同じで、なかなか人が近づきにくい建造物の様子を調査するため、水中ドローンを潜航させてその様子をカメラで撮影し、チェックするというものです。

海ならば塩害など、空中以上に過酷な環境の水中だけに建造物の状態把握は非常に重要なこと。

そういった際に、水中ドローンの真価が発揮されます。

また、最近では水中ドローンを漁業に活用する動きも出てきています。

事前に水中ドローンを潜航させて撒き餌を放出しておき、ソナーで魚影を追いかけながら水中の状況を把握しつつ、効率よく漁をおこなうというもの。

まだまだ、本格的な漁に使う段階ではないようですが、今後はドローンを使った精密農業同様に、新しい漁業のあり方として注目を集めるのではないでしょうか。

他では、あまりドローン的な使い方ではないですが、水辺でのレジャーとして、モーターとプロペラとついた機体に引っ張ってもらって泳ぐことができるような機材も登場しました。

このように、水中ドローンの活用はまだまだこれからの段階であり、その可能性は無限大であるといえるでしょう。

水中ドローンには機首にカメラとライトが取り付けられていて、暗い水中でも明るい映像を撮影することができる。

今後の水中ドローンについて

今後、水中ドローンが活躍を続けていくのは間違いないでしょう。

そのためには、さらに改良を施し、よりよいものに仕上げていかねばなりません。

まずは、操縦系統の問題でしょう、有線ケーブルでつながっているので、結局はそこが活動の限界となります。

これをいかにして無線操縦にして、さらに機体の活動の幅を広げるか。

これによって、水中ドローンの可能性はますます高まっていくことでしょう。

また、無線にするということは、機体に搭載されたバッテリーのみで駆動するということですから、潜航できる時間の延長が必要となってきます。

リポバッテリーのテクノロジーの真価を待つしかないのですが、ビジネスで活用するには、やはり長時間の活動は必須項目となってくるでしょう。

「PowerRay」は餌を撒いて魚をおびき寄せ、そこを撮影することができる水中ドローン。地上(水上)とは有線ケーブルでつながっている。

さらに、空中ドローンのFPVのように、水中の機体から長距離でいかに美しい映像をオペレーターの手元までタイムラグなく送ることができるか、も大きなポイントでしょう。

今後、調査などで活用されるにはこういった点も考慮していかねばなりません。

高性能な水中ドローンが次々と発表され始めた水中ドローンの世界。まだまだ価格は高いものの、民生用に近い製品も発売されるようになってきた。

まとめ

このように、まだまだ乗り越えなくてはいけない壁は多いものの、その可能性は非常に大きいものを秘めている水中ドローン。

今後、この調査や検査、そして漁業の領域で水中ドローンが活躍する日は近く、今からチェックしておきたいジャンルといえるでしょう。

 

 

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